別表7,8に該当する利用者、または特別訪問看護指示書が出ている利用者については、1日に複数回、訪問看護を行うことができます。
訪問回数に従って所定の単位数を加算しますが、3回を超えて訪問しても、加算は増えません。
難病等複数回訪問加算(医療保険)の詳細
別に厚生労働大臣が定める疾病等の利用者又は特別訪問看護指示書の交付を受けた利用者に対して、必要に応じて1日に2回又は3回以上指定訪問看護を行った場合は、次に掲げる区分に従い、1日につき、いずれかを所定額に加算する。
週3日を超えて訪問看護を行う必要がある利用者であって、次のいずれかに該当するもの
(1)特掲診療科の施設基準等別表7に掲げる疾病等の者
(2)特掲診療科の施設基準等別表8に掲げる者
- 末期の悪性腫瘍
- 多発性硬化症
- 重症筋無力症
- スモン
- 筋萎縮性側索硬化症
- 脊髄小脳変性症
- ハンチントン病
- 進行性筋ジストロフィー症
- パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病(ホーエンヤール重症度分類がステージ3以上であって生活機能障害度がⅡ度またはⅢ度のものに限る))
- 多系統萎縮症(綿条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群)
- プリオン病
- 亜急性硬化性全脳炎
- ライソゾーム病
- 副腎白質ジストロフィー
- 脊髄性筋萎縮症
- 球脊髄性筋萎縮症
- 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
- 後天性免疫不全症候群
- 頸髄損傷
- 人工呼吸器を使用している状態の者(慢性心不全の患者で「在宅人工呼吸指導管理」、「人工呼吸器管理加算の2」を算定している場合はこの「人工呼吸器」に該当する)
- 在宅麻薬等注射指導管理を受けている状態にある者
- 在宅腫瘍化学療法注射指導管理を受けている状態にある者
- 在宅強心剤持続投与指導管理を受けている状態にある者
- 在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者
- 気管カニューレを使用している状態にある者
- 留置カテーテルを使用している状態にある者
- 在宅自己腹膜灌流指導管理を受けている状態にある者
- 在宅血液透析指導管理を受けている状態にある者
- 在宅酸素療法指導管理を受けている状態にある者
- 在宅中心静脈栄養法指導管理を受けている状態にある者
- 在宅成分栄養経管栄養法指導管理を受けている状態にある者
- 在宅自己導尿指導管理を受けている状態にある者
- 在宅人工呼吸指導管理を受けている状態にある者
- 在宅持続陽圧呼吸療法指導管理を受けている状態にある者
- 在宅自己疼痛管理指導管理を受けている状態にある者
- 在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態にある者
- 人工肛門または人工膀胱を設置している状態にある者
- 真皮を越える褥瘡の状態にある者
- 在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者
難病等複数回訪問加算(医療保険)算定金額
難病等複数回訪問加算
| 1日の訪問回数 | 同一建物内1人又は2人 | 同一建物内3人以上 |
|---|---|---|
| イ 1日に2回訪問した場合 | (1)4500円/日 | (2)4000円/日 |
| ロ 1日に3回以上訪問した場合 | (1)8000円/日 | (2)7200円/日 |

1日に3回訪問したら、4500円+8000円で12500円ってことかな?
あと、准看護師が訪問しても、加算金額は変わらないってことでいいのかな?

違うよ。
3回訪問したら8000円だけだよ。
あと、3回以上は何回訪問しても、8000円のままだよ。
2回目以降は加算だから、准看護師が訪問しても、加算金額は変わらないよ。

同一建物に3人いて、3人とも2回訪問した場合、1人目と2人目は4500円で3人目は4000円で、加算金額の合計は13000円ってことかな?

違うよ。
3人いて、3人全員に2回訪問したなら、3人とも4000円になるよ。
つまり加算金額の合計は12000円だね。
難病等複数回訪問加算(医療保険)の算定要件
- 別表7,8の該当者、又は特別訪問看護指示書が交付された利用者に対して、必要に応じて1日に2回又は3回以上指定訪問看護を実施した場合に算定する。
- 訪問看護基本療養費(Ⅱ)を算定する場合にあっては、同一建物内において、当該加算又は精神科複数回訪問加算(1日当たりの回数の区分が同じ場合に限る。)を同一日に算定する利用者の人数に応じて、以下のア又はイにより算定する。
ア 同一建物内に1人又は2人の場合は、当該加算を算定する利用者全員に対して、イの(1)又はロ(1)により算定
イ 同一建物内に3人以上の場合は、当該加算を算定する利用者全員に対して、イの(2)又はロの(2)により算定
難病等複数回訪問加算(医療保険)の注意点
- 訪問時間が90分を超えても、1回の訪問であれば、複数回訪問加算の算定はできません。
- 2回目以降の訪問は、准看護師でも療法士等でも加算金額は同じです。
- 同一建物内の回数区分には、精神科の複数回訪問の人数も合算します。(※Q&A参照)

ちょっとややこしいね。同一建物内の人数に精神科の複数回訪問の人数も含めるってどういうこと?

要するに精神科でも、難病でも、複数回訪問の回数区分ごとで集計して、同一建物内の人数が3人以上ならそちらの区分で難病も精神科も算定するということだよ。
例えば、難病でも精神でもどちらでもいいけど、同じ建物に3人いたとするよ。
3人とも1日2回訪問(もしくは1日3回訪問)すると、加算金額が下がっちゃう。
でも2人だけ2回訪問して、残り1人を3回訪問すれば(あるいは2人だけ3回訪問して、残り1人は2回の訪問にすれば)、加算金額は下がらない。
Q&A
- Q難病等複数回訪問加算及び精神科複数回訪問加算について、同一建物に居住するA,B,C3人の利用者に、同一の訪問看護ステーションが、以下の①から③の例のような訪問を行った場合には、同一建物居住者に係るいずれの区分を算定することとなるか。
①A:1日に2回の訪問看護/B:1日に2回の訪問看護/C:1日に2回の訪問看護
②A:1日に2回の訪問看護/B:1日に2回の訪問看護/C:1日に3回の訪問看護
③A:1日に2回の訪問看護/B:1日に2回の訪問看護/C:1日に2回の精神科訪問看護 - A
それぞれ以下の通り。
①A,B,Cいずれも、難病等複数回訪問加算の「1日に2回の場合」「同一建物内3人以上」を算定。
②A及びBは、、難病等複数回訪問加算の「1日に2回の場合」「同一建物内2人」を算定。Cは、難病等複数回訪問加算の「1日に3回以上の場合」「同一建物内1人」を算定。
③A及びBは、難病等複数回訪問加算の「1日に2回の場合」「同一建物内3人以上」を算定。Cは、精神科複数回訪問加算の「1日に2回の場合」「同一建物内3人以上」を算定。
- Q難病等複数回訪問加算又は精神科複数回訪問加算の算定対象者である利用者に対して、90分を超えて連続して訪問看護を行った場合は、当該加算を算定することができるか。
- A
1回の訪問であるため、当該加算の算定はできない。ただし、要件を満たせば、長時間訪問看護加算又は長時間精神科訪問看護加算は算定可能である。
まとめ
精神科で複数回訪問を行っている利用者も、同一建物内の人数に合算するので注意してください。通常は請求ソフトで集計するの気にする必要はないと思いますが、どのように計算するのかは知っておく必要があるでしょう。


コメント